ワンクリックアカウント情報共有の統合
ワンクリックアカウント情報共有の設定は、クイック定期購入フローにおける重要なステップです。ワンクリックアカウント情報共有では、ユーザーが最小限の労力でHAQMアカウントの情報をアプリと共有でき、手動でアカウントの詳細を入力する必要がありません。この機能により、ユーザーの登録アップエクスペリエンスが向上します。アプリでワンクリックアカウント情報共有機能を設定するには、以下のガイドを使用してください。
- アプリのマニフェストの更新
- getUserDataの変更の実装
- Get Access Token API
- Get User Profile API
- アカウント設定に関するベストプラクティス
- 関連トピック
アプリのマニフェストの更新
アプリがワンクリックアカウント情報共有機能をサポートしていることをHAQMアプリストアに示すために、次のコードを使用してアプリのマニフェストを更新します。
<uses-feature android:name="amazon.lwa.quicksignup.supported"/>
getUserDataの変更の実装
ユーザーがHAQMアカウントの詳細をアプリと共有することに明示的に同意したかどうかを判断するには、アプリの初期化時に次のプロセスを実装する必要があります。
アプリのメインアクティビティのonCreate ()
メソッドで、
- 新しい
UserDataRequest
オブジェクトを作成し、ユーザーのプロフィール同意ステータス情報をリクエストするように構成します。同意ステータスをリクエストするようにUserDataRequest
オブジェクトを構成するには、setFetchUserProfileAccessConsentStatus()
メソッドをtrueに設定します。 getUserData()
メソッドを呼び出し、構成したUserDataRequest
オブジェクトを渡します。
次の例は、UserDataRequest
オブジェクトを作成してgetUserData()
に渡す方法を示しています。
@Override
protected void onCreate(Bundle savedInstanceState)
{
super.onCreate(savedInstanceState);
//...
// 登録するPurchasingListenerの参照を渡します。
PurchasingService.registerListener(this.getApplicationContext(), purchasingListener);
// 登録するUserProfileAccessListenerの参照を渡します
PurchasingService.registerUserProfileAccessListener(this.getApplicationContext(), userProfileAccessListener);
// isLoggedIn()内には、ユーザーのログインステータスを特定するロジックを実装します。
if (!isLoggedIn()) {
PurchasingService.getUserData(UserDataRequest.newBuilder().setFetchUserProfileAccessConsentStatus(true).build());
}
//...
}
onUserDataResponse()
コールバックメソッドを実装して、ユーザーの同意データを含むUserDataResponse
オブジェクトを取得します。次のコードは、UserDataResponse
オブジェクトから受け取った同意データを処理する方法を示しています。
@Override
public void onUserDataResponse(final UserDataResponse response) {
UserDataResponse.RequestStatus status = response.getRequestStatus();
switch (status) {
case SUCCESSFUL:
if (UserProfileAccessConsentStatus.CONSENTED.equals(response.getUserData().getUserProfileAccessConsentStatus())) {
// カスタムローダー画面またはスピナーを起動します。
PurchasingService.requestUserProfileAccess();
}
break;
case FAILED:
case NOT_SUPPORTED:
// 失敗時の処理を適切に行います。
break;
}
}
ユーザーが同意した場合、UserData
オブジェクトのUserProfileAccessConsentStatus
のステータスはCONSENTED
になります。ユーザーが同意していない場合、または同意トークンの有効期限が切れている場合、UserProfileAccessConsentStatus
のステータスはUNAVAILABLE
になります。
ユーザーが同意した場合、アプリはrequestUserProfileAccess()
メソッドを呼び出し、レスポンスオブジェクトに含まれている認可コードでサーバーを更新する必要があります。次に、Appstore SDKが提供するREST APIを使用して、アクセストークンとユーザープロフィールを取得します。共有されたユーザー情報を使用して、システムにアカウントを作成します。
次のコードは、UserProfileAccessResponse
オブジェクトからユーザープロフィールのアクセス認可コードを抽出する方法を示しています。
@Override
public void onUserProfileAccessResponse(final UserProfileAccessResponse response) {
UserProfileAccessResponse.RequestStatus status = response.getRequestStatus();
switch (status) {
case SUCCESSFUL:
// ここでuserProfileAccessAuthCodeを使用してサーバーを更新し、
// Appstore SDK REST APIとさらに連携して、アクセストークンとユーザープロフィールを取得する必要があります。
final String userProfileAccessAuthCode = response.getUserProfileAccessAuthCode();
break;
case FAILED:
case NOT_SUPPORTED:
// 失敗時の処理を適切に行います。
break;
}
}
ユーザーが同意しない場合は、独自のサインイン画面を表示します。これにより、ユーザーはキーボードで認証情報を入力してアプリにサインインできます。
Get Access Token API
Appstore SDKには、アクセストークンを取得するためのGet Access Token REST APIが用意されています。このセクションでは、リクエスト、レスポンス、エラーについて説明します。
アクセストークンリクエスト
requestUserProfileAccess()
のレスポンスと有効な認可コードを受け取ったアプリは、そのコードを使用してアクセストークンを取得できます。アクセストークンがあれば、クライアントはユーザープロフィールを読み取ることができます。
Get Access Token APIは、次の例に示すように、GETリクエストではなくPOSTリクエストを使用する必要があります。
POST http://appstore-sdk.haqm.com/version/1.0/auth/o2/token?
grant_type=authorization_code
&code=SplxlOBezQQYbYS6WxSbIA
&client_id=foodev
&client_secret=foosecret
次の表では、アクセストークンリクエストのパラメーターについて説明します。
リクエストパラメーター | 説明 |
---|---|
grant_type |
必須。リクエストされたアクセスグラントのタイプ。authorization_code を指定する必要があります。 |
code |
必須。requestUserProfileAccess() メソッドから返された認可コード。 |
client_id |
必須。クライアント識別子。 |
client_secret |
必須。登録時にクライアントに割り当てられたシークレット値。クライアントシークレットはウェブページに確実に保存できないため、ブラウザベースのアプリではクライアントシークレットを使用しないでください。 |
アクセストークンレスポンス
ユーザーデータにアクセスするには、Appstore SDKのGet User Profile APIにアクセストークンを提供する必要があります。アクセストークンは350文字以上の英数字のコードで、最大サイズは2,048バイトです。アクセストークンはAtza|
という文字列で始まります。
レスポンスパラメーターは、application/json
メディアタイプを使用してエンコードされます。詳細については、RFC4627(英語のみ)を参照してください。以下は、アクセストークンリクエストからのレスポンスの例です。
{
"access_token":"Atza|IQEBLjAsAhRmHjNgHpi0U-Dme37rR6CuUpSR...",
"token_type":"bearer",
"expires_in":3600,
"refresh_token":"Atzr|IQEBLzAtAhRPpMJxdwVz2Nn6f2y-tpJX2DeX..."
}
次の表では、アクセストークンレスポンスのパラメーターについて説明します。
アクセストークンはBearerトークンであり、別のクライアントでも使用できます。詳細については、The OAuth 2.0 Authorization Framework: Bearer Token Usage(英語のみ)を参照してください。
アクセストークンエラー
エラーによっては、認可サービスがHTTP 401 (Unauthorized)
のステータスコードを返す場合があります。これには、クライアントが認可ヘッダーでclient_id
とclient_secret
の値を渡したものの、クライアントが認証されなかった場合などが該当します。
次の表では、失敗したレスポンスのエラーパラメーターについて説明します。
エラーパラメーター | 説明 |
---|---|
error |
エラーコード値を表すASCIIエラーコード。 |
error_description |
クライアント開発者が判読できる形でエラーに関する情報を記載したASCII文字列。 |
request_id |
アクセストークンリクエストに関連付けられたID。 |
error
の値として次のエラーコードが返される可能性があります。
Get User Profile API
Appstore SDKには、ユーザープロフィールデータを取得するためのGet User Profile REST APIが用意されています。このセクションでは、リクエスト、レスポンス、エラーについて説明します。
ユーザープロフィールのリクエスト
承認されたユーザープロフィールデータにアクセスするには、Get User Profile APIを使用してアクセストークンをHAQMアプリストアに送信します。Get User Profile APIは、HTTPS GETリクエストで、Get Access Token APIから受け取ったアクセストークンを唯一のパラメーターとして使用します。
次の例は、ユーザープロフィールデータを取得するGETリクエストを示しています。
GET http://appstore-sdk.haqm.com/version/1.0/user/profile?
access_token=Atza|IQEBLjAsAhRmHjNgHpi0U-Dme37rR6CuUpSR...
リクエストパラメーター | 説明 |
---|---|
access_token |
必須。Get Access Token APIから受け取ったアクセストークン。 |
ユーザープロフィールのレスポンス
アクセストークンが有効な場合は、次の例のように、HTTPレスポンスとしてユーザーのプロフィールデータがJSONで返されます。
{
"user_id": "amznl.account.K2LI23KL2LK2",
"email":"mhashimoto-04@plaxo.com",
"name" :"Mork Hashimoto",
"postal_code": "98052"
}
プロフィールリクエストを処理できない場合は、HTTPエラーが返されます。このとき、次の例のように、詳細情報を含むJSONペイロードが返されることがあります。
{
"error": "コンピューターで解読できるエラーコード",
"error_description": "human-readable error description",
"request_id": "bef0c2f8-e292-4l96-8c95-8833fbd559df"
}
次の表に、ユーザープロフィールリクエストが失敗した場合に返される可能性のあるエラーコードを示します。
アカウント設定に関するベストプラクティス
ユーザーのアカウントを設定するときは、以下のベストプラクティスに従ってください。
getUserData()
レスポンスのUserProfileAccessConsentStatus
の値がCONSENTED
の場合は、次の操作を行います。- Appstore SDKのGet User Profile APIからユーザー情報を取得します。この情報を使用して、一時パスワードでログインアカウントを作成します。パスワードのリセットや追加情報をユーザーに要求することなく、ユーザーをアプリにサインインさせます。
- 後で、パスワードをリセットするようにEメールでユーザーに通知します。
UserProfileAccessConsentStatus
がUNAVAILABLE
の場合は、アプリのデフォルトの登録エクスペリエンスをユーザーに表示します。
関連トピック
Last updated: 2025年4月7日