クイック定期購入の概要
クイック定期購入を利用すると、FireデバイスやアプリのECサイトで定期購入型アイテムを購入するときに必要とされるクリック回数が少なくなります。クイック定期購入によって、ユーザーはアプリのダウンロード、定期購入型アイテムの購入、ワンクリックアカウント情報共有を効率的に行うことができます。
Fire TVの一般的なアカウント作成プロセスでは、ユーザーはリモコンを使用してアカウント情報を入力する必要があります。クイック定期購入では、ユーザーは1回のクリックだけで氏名、郵便番号、Eメールアドレスをアプリと共有できるため、アカウントの作成とサインインに伴う手間が軽減されます。
定期購入の要件
クイック定期購入を使用するには、アプリが次の要件に従っている必要があります。
- HAQMアプリストアがユーザーにオファーを提示し、ユーザーが購入してトランザクションを確認したら、そのユーザーが実際にオファーの対象であるかどうかにかかわらず、オファーの条件に従う必要があります。
- クイック定期購入で提示されるすべての定期購入型アイテムが、アプリで利用できる必要があります。
- ユーザーが定期購入型アイテムを購入した後は、アプリ内でその定期購入型アイテムを再度購入できないようにする必要があります。
ユーザーフローの比較
次の画像は、クイック定期購入を使用せずに、Fire TVで定期購入に登録する場合の一般的なユーザーエクスペリエンスを示しています。

クイック定期購入を使用すると、ユーザーは最初の手順でアプリの詳細ページから直接定期購入できます。次の画像は、クイック定期購入を使用してFire TVで定期購入に登録する場合のフローを示しています。

ワンクリックアカウント情報共有では、HAQMアプリストアからユーザーに同意画面が表示され、ユーザーはそこで詳細情報をアプリと共有することに同意できます。ユーザーが同意すると、アプリがダウンロードされて起動し、HAQMからユーザーの詳細情報を取得してアカウントを作成します。その後、アプリは認証情報入力の手順を介さずに、自動的にユーザーのサインインを完了します。
カスタマーエクスペリエンス
次の画像は、Fire TV、Fireタブレット、HAQMのECサイトでのクイック定期購入のカスタマーエクスペリエンスを示しています。



クイック定期購入のしくみ
以下の手順は、Fireデバイスでクイック定期購入がどのように動作するかを説明したものです。
手順1: ユーザーが、Fireデバイスでアプリの詳細ページから定期購入型アイテムの購入を開始します。
手順2: HAQMは、ユーザーに氏名、郵便番号、Eメールアドレスをアプリと共有する権限を求める同意画面を表示します。
手順3: HAQMがユーザーに購入の完了を通知します。
手順4: アプリが自動的にダウンロードされ、ユーザーのデバイスで起動されます。
手順5: アプリは起動時に、ユーザーがアプリにサインインしているかどうかを判断します。ユーザーがサインインしていない場合、アプリはHAQMアプリ内課金(IAP)からgetUserData()
メソッドを呼び出し、HAQMはユーザーの同意ステータスを返します。
同意ステータスがCONSENTED
の場合、アプリはステップ5aに従います。同意ステータスがUNAVAILABLE
の場合、アプリはステップ5bに従います。
ステップ5a - 同意ステータスがCONSENTED
の場合:
-
アプリは
requestUserProfileAccess()
メソッドを呼び出して、ユーザープロフィールにアクセスするための認可コードを取得します。 -
サーバーは、認可コードを使用してGet Access Token REST APIを呼び出すことでアクセストークンを取得します。
-
サーバーは、前のステップのアクセストークンを使用して、Get User Profile REST APIを呼び出すことによりユーザーの詳細を取得します。ユーザーの詳細情報には、名前、郵便番号、Eメールアドレスが含まれます。
-
アプリは、ユーザーの詳細情報を使用して新しいアカウントを作成するか既存のアカウントにマップし、ユーザーを自動的にサインインさせます。
ステップ5b - 同意ステータスがUNAVAILABLE
の場合: アプリは、デフォルトのアカウントサインインおよびアカウント作成エクスペリエンスを表示します。
手順6: ユーザーがサインインすると、アプリはonResume()
メソッドでHAQM IAPのgetPurchaseUpdates()
メソッドを呼び出して、購入のレシートを取得します。
手順7: アプリはサーバーの購入データを更新し、verifyReceiptId
REST APIを呼び出してAppstore SDK IAP用レシート検証サービスで検証します。
手順8: アプリは、IAPのnotifyFulfillment()
メソッドを呼び出して購入のレシートを確認し、ユーザーがコンテンツにアクセスできることを確認します。
* 既にnotifyFulfillment()
ではなくAcknowledge Receipt APIを統合している場合、アプリはacknowledgeReceipt
REST APIを呼び出して、ユーザーがコンテンツにアクセスしたことを確認します。
手順9: アプリはユーザーにコンテンツへのアクセスを許可します。
手順10: アプリはリアルタイム通知(RTN)を使用して、ユーザーのアプリ内課金のステータスに関する通知を受け取ります。
関連トピック
Last updated: 2025年4月7日